Armored Core Generation Ravens~Mission3
~MoH
作:ひつぎ
(♂3:♀3)
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♂グレイ :レイヴンになってまだ日の浅い若者。
普段は気丈に振る舞い、
正義感が強いが、時折憎しみに支配される。
ラナに誘われ、
ACチーム「ミストラル」に入る。
♀ニーナ・シェアーズ :ACチーム「ミストラル」専門オペレーター。
そのオペレーティング能力を買われ、
ラナに誘われて入隊。
まだまだ甘いと指摘されている。
♀ラナ・ニールセン :ACチーム「ミストラル」のリーダー。
謎の多い女性レイヴン。
グレイの精神的、技術的成長を、
見守っている様子。
♂J :ACチーム「ミストラル」と、
企業からの依頼を仲介するブローカー的な役割。
慣れた口調で任務内容を淡々と説明していく。
♀キャロル・ドーリー :クローム直属オペレーター。
作戦遂行のための補佐を冷静に行う。
その言動から優秀さが伺えるが、どこか冷たい。
♂ポール・オブライエン :クローム警備部隊隊長。
企業の意向に従順で、それに歯向かう者を嫌う。
企業こそが自分の世界であり、
狭い視野で物事を判断する。
♂主任 :クロームに雇われている支援部隊。
主任と呼ばれる謎の多い人物。
ふざけたような言動だが、
迷いのない態度を取る。
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BGM:ArtificalSky
J
「今回はクロームからの依頼だ。
大規模な作戦らしく、複数のレイヴン、
ACチームに声をかけているらしい。
レイヴン同士優劣が見えてくるぞ。
心してかかれ。
ブリーフィングを始める。
敵勢力は例の反抗組織だ。
どうやらMoHという組織名らしいが、
裏でストラトフォード一族が糸を操っていたようだ。
どうりで毎度装備が整うわけだ。
この組織を壊滅させる決定が、
先日クロームの幹部会議で採られた。
つまりは、そういうことだ。
敵もACチームを保有しているらしい。
こっちも3チームを投入するんだ。
間違っても返り討ちに合わないようにとのことだ。
作戦領域は広域に渡るため、指示が飛び交うだろう。
臨機応変な対応をしてもらうのでそのつもりで頼む。
以上だ。」
BGM:Acheron
ニーナ
「ヴェンデッタ、ブルーアイリス、
メインシステム戦闘モードを起動。
まずは市街地の奥まで進軍します。
途上の戦闘メカを撃破しつつ前進してください。」
ラナ
「了解した。
ニーナ、今回もグレイのサポートを中心に/」
キャロル
「/各機に通達。
敵勢力は市街西部へと後退しています。
これを追撃し、殲滅すること・・・
以上があなた方の任務です。
我々クロームは、
"レイヴンは対価に見合うだけの仕事は確実にこなす"
そう認識しています。
そうでない者は、今後レイヴンとは認めません。
くれぐれもそのおつもりで・・・
ご挨拶が遅れました。
本作戦総合オペレーターを担当致します。
キャロル・ドーリーと申します。
お見知りおきを・・・
既に戦闘は始まっています。
活躍を期待します。」
ニーナ
「キャロル!?」
キャロル
「あら、あなたでしたか。
ニーナ・シェアーズ。
お久しぶりです。」
ニーナ
「どうしてあなたが…?」
キャロル
「今の私は、企業直属のオペレーターです。
何もおかしなことなどありません。」
ポール
「ドーリー君、私だ。
主任はどこにいる?
支援部隊の指揮を執る手筈ではなかったか?」
キャロル
「申し訳ありません。
警備隊長殿。
あの方は少々気紛れでして、
腕は一流なのですが・・・
困った方です。」
ポール
「代表は期待を裏切られることを何よりもお嫌いになる。
一分たりともそのご期待に背く事があってはならない。」
キャロル
「ACチーム3個部隊を投入しました。
作戦は順調です。
お立場の心配は無用かと・・・」
ポール
「ふん、小ざかしい女は好かんが・・・」
キャロル
「恐れ入ります。」
ポール
「警備部隊一番機、進撃する。
各機続け!」
ニーナ
「キャロル・・・あんなに争いごとを嫌ってたあなたが…」
ラナ
「お喋りをしている暇はないぞ。
市街地中枢まで進軍した。
次はどうするんだ?」
ニーナ
「え、えーっと/」
キャロル
「/ルート情報を更新します。
次は北西の広場へ/」
ニーナ
「/ちょっと!
このチームのオペレーターは私よ。
勝手な事を…/」
ラナ
「/ニーナ、悪いが今回は彼女に任せよう。
お前の腕を信用していないわけではないが、相手は企業直属。
より深く作戦内容を把握できているはずだ。
グレイの周辺情報を逐次伝達してやってくれ。」
ニーナ
「なっ!」
キャロル
「そういうことのようです。」
ニーナ
「キャロル・・・
あなた、変わったわね・・・」
キャロル
「各機へ。
敵部隊の輸送ヘリが逃走を図っているようです。
これを撃破してください。」
ラナ
「グレイ、お前が一番近い、
やれ。」
グレイ
「了解!」
ニーナ
「ルート情報を更新します。」
グレイ
「見つけた!
・・・え・・・
輸送ヘリって・・・
・・・こいつら非武装だぞ!?」
キャロル
「それがなにか?
反抗勢力に違いはありません。
撃破してください。」
グレイ
「・・・
ちくしょう・・・
これじゃ虐殺じゃねえか・・・
なんでこんなことを・・・
・・・あ!」
キャロル
「アレグロ、目標撃破。
・・・ヴェンデッタ・・・何をしているんですか・・・
まあいいでしょう。
邪魔にだけはならないように。
作戦は順調です。
ルート情報を更新しました。
敵輸送ヘリを撃破してください。」
グレイ
「・・・くそっ!
やればいいんだろやれば!」
ニーナ
「機体がダメージを受けています。
グレイ、慎重に・・・」
ラナ
「落ち着け、
熱くなれば命取りになるぞ。」
キャロル
「全輸送ヘリ撃破。
ACチーム「ミストラル」
これであなたがたに与えられた任務は終了です。
お疲れ様でした。」
主任
「キャロりーん、聞こえる?」
キャロル
「主任、今どちらに?」
主任
「敵のACが東の地下道に逃げちゃってさあ。
そのルーキー、そいつ向かわせて。
今すぐー。」
キャロル
「現状のダメージでは危険かと。」
主任
「あ、そうなんだ。
・・・で、それが何か問題?」
キャロル
「了解しました。
お聞きの通りです。
作戦を継続。
地下道までのルートを表示します。
敵リーダーを追撃してください。」
主任
「お連れさんはこっちで引き続き敵部隊の掃討を手伝ってもらうよ。」
ニーナ
「ちょっと待ってください。
彼を殺す気ですか!?」
主任
「あ、大丈夫ー。
報酬は上乗せしとくから。
何も心配はいらないよー。」
ニーナ
「報酬の心配ではなく/」
グレイ
「/大丈夫だ、ニーナ。
俺はまだいける。」
ニーナ
「しかし・・・
ラナも何か言ってあげてください。」
ラナ
「グレイの判断だ。
私は口出しはしない。」
ニーナ
「そんな・・・」
ラナ
「彼もレイヴンだ。
企業の期待に応えられないようでは、
ACに乗っている意味がない。」
グレイ
「そういうことだニーナ。」
ラナ
「ただし、自分の身のことも管理出来なければ、
任務を全うすることは不可能だ。
わかっているな?」
グレイ
「ビビッてたら傭兵は務まらねえよ。
レイヴンは金さえもらえばなんでもやる。
そういうもんだろ?」
ニーナ
「わかりました。
無理だけはしないように。」
グレイ
「了解。」
主任
「じゃ、そういうことで、
よろしくー。」
ポール
「警備隊長の私に挨拶もなしかね主任。」
主任
「これはこれは警備隊長殿、
申し訳ありません、気が付きませんで。」
ポール
「傭兵風情が・・・
ふん、まあいい、
早く敵部隊を排除したまえ。」
主任
「了解しましたー」
キャロル
「主任、
そちらは目標地点ではないかと。」
主任
「いーのいーの、
何事も、臨機応変にね!」
キャロル
「はあ。」
BGM:終了
グレイ
「地下道へ入った。
それにしても狭いな・・・
こんなとこで待ち伏せされたらひとたまりもないな。」
ニーナ
「そうですね、
慎重に行動を。」
グレイ
「・・・」
ニーナ
「・・・」
グレイ
「・・・どこまでいけばいいんだ?」
主任
「あーもうちょっと先ー」
グレイ
「お前は・・・」
主任
「ああ、ごめんごめん、
急に回線に割り込んじゃって、
驚かせたかな?
まあ、そんなことより、
もう少し先だから急いでー、
逃げられちゃうよー!」
グレイ
「ったく、人使い荒いな・・・」
ラナ
「こちらは一段落ついた。
グレイ、そっちはどうだ?」
グレイ
「地下道に入ったとこだ。
もう少し先に敵のACがいるらしい。」
ラナ
「そうか、
こっちもまだ仕事が残っている。
片付き次第合流する。
しっかりやれよ。」
グレイ
「ああ、相手も手負いらしいからな。
大丈夫だ!
・・・ん?
行き止まり・・・?」
ニーナ
「上に抜け道があります。
そこから進んでください。」
グレイ
「お、あったあった、
サンキュー、ニーナ。」
BGM:Why don't you come down
ニーナ
「・・・敵AC反応確認。
いよいよです。」
グレイ
「ここか!
お前が敵部隊のリーダーか!
敵AC:抵抗する様子を見せず武装解除しだす
グレイ
「・・・ん?
なんだ?
武装をパージし出したぞ、
降伏するつもりか?
おい!応えろ!
通信機器でも壊れてるのか!?」
主任
「そーら・・・よっと!」
主任:敵ACに体当たり
グレイ
「なっ!?」
主任
「あははは!
見てたよルーキー!
なかなかやるじゃない。
ちょっと時間かかったけどねえ。」
グレイ
「お前は・・・
いつの間に・・・
俺は時間をかけてここまできたのに・・・」
ニーナ
「あなたは・・・
敵は抵抗をやめて降伏しようとしていました。
なのに・・・」
主任
「まあまあ細かいことは気にしない。」
ポール
「どうした、トラブルか主任。」
主任
「下っ端がモタついてただけですよ。
警備隊長殿。」
ポール
「市街地の敵部隊は完全に排除した。
撤収しろ。
報告は後ほど確認する。」
キャロル
「はい、ではそのように。」
主任
「そこそこってとこだねえ。
どうしてあんなのがいいのかねえ。」
グレイ
「・・・ん?
このエンブレ・・・
おわっ!
何をする!」
主任:大破したランディ機攻撃
主任
「いやいや念のためにね。
止めを刺しておかないと、
まだ生きてるかもしれないでしょ。
あははははは!」
グレイ
「・・・エンブレムの部分が焼かれている・・・
まさか・・・な・・・
いくらなんでも、
こんな小さなエンブレムを的確に狙って撃てるわけ・・・
でも・・・あのエンブレムは・・・
よくは見えなかったが・・・
警備部隊のエンブレムに・・・似ていたような・・・」
ニーナ
「目標は達成しました。
帰還しましょう。
・・・グレイ?」
グレイ
「あ、ああ。
識別信号も味方を示してなかったし・・・
そんなわけないか・・・」
BGM:Circulation
ポール
「・・・これで全員か?
2番機・・・ランディはどうした?
作戦開始直後までは私の戦列にいたはずだ。
・・・なに?
傭兵が到着して間もなく行方がわからなくなっただと!?
まったく・・・何をしているのだ・・・」
終わり